中小企業の実効税率って!?
実効税率ってよく聞くと思います。
約40%だと言われていますね。
しかし、中小企業の場合はちがうのです!!!
会社(法人)の実効税率の計算は・・・
{法人税率×(1+住民税率)+事業税率}÷(1+事業税率)
計算式を書きましたが・・・
今回は、こんなややこしい算式を説明したいのではありません
ご注意いただきたいのは・・・
実効税率は「利益額」や「会社の規模」によって変わる!!!という事です。
中小企業(資本金が1億円以下の法人)の場合は、「軽減税率」という税率があります。
「法人税」
所得金額が800万円以下の部分には、18%です。(現時点)
(800万円超の部分には、30%です。)
「事業税」
所得金額が、400万円以下の部分には、約4.9%です。
(所得金額が、400~800万円の部分には、約7.3%
所得金額が、800万円超の部分には、約9.6%です。)
「法人住民税」
法人税額×17.3%です。
この軽減税率を考慮すると、実行税率は実は低いのです。
所得が400万円以下の場合の税負担率は、約26%になります!!!
また、所得が400~800万円の場合の税負担率は、約28%。
お伝えしたいのは、節税を考えるときは、この負担割合を考慮して考えてくださいという事です。
「これだけの利益が出るなら、お買いものしよう!」
と、無駄なお買いものをされる社長さんがいらっしゃいます。
「そのままの利益で税金を払った方がよかったかも・・・」
というケースもあります
私は、決算対策の場面で、お伝えしている事があります。
中小企業の税負担率は、26~28%です。
節税対策で、100のお買いものをする
↓
100の経費が出る
↓
税率26%で計算すると、26の税金が減る
つまり、26%割引でお買いものをするのと同じ効果になります!
ここで大事なのは、26%割引でも不要だと思うものは買うべきではない!
という事です。
決算予測をして税額を知ったときは、どうしても税金に目が行ってしまいます。
そして、とにかく税金を減らそうと無駄遣いをしてしまいがちです。
そこで、「26%割引でも必要なのか?」と考えていただき、
それでも必要ならば購入してくださいねと、お話しています。
反対に、「26%割引でも要らないかも」という場合は、
節税に焦っての無駄遣いとなってしまう可能性が高いので、止めましょうという事です。
追伸
平成24年4月以降開始の事業年度から、中小企業の軽減税率がさらに引き下げられます。
(法人税18%→15%)
加えて、復興臨時増税が加わります。
結果、所得800万円以下の所得に対する法人税率は、16.5%となります。
さらに、実行税率は下がりますね!!!
2012年3月1日