無借金経営を目指そう!「短期借入金を長期借入金に借り換えよう」
先日のブログ「中小企業のための借入金を半分にする方法」で、中小企業が取り組む具体的な施策のうち、「短期借入金を長期借入金に借り換える」という方法がありました。
引き続き「日経ベンチャー」からの引用を踏まえて、その具体的な手順と効果について記載します。
ます、短期借入金を長期借入金へ借り換える効果が必ずあるのか?
短期借入金でも長期借入金でも同じでしょ?
むしろ、返済が長期化するので利率が上がるだけではないの?
という疑問があると思います。
借入額は同じであっても、金融機関から見れば借入期間が長くなると返済不能リスクが高くなるので、金利は上がってきます。
しかし、金利負担の増加以上のメリットとして、経営者が資金繰りや金融機関との交渉で忙殺されることなく、経営に集中できる環境になるという効果があります。
この心理的な余裕ができる事により、社長さんにとってアイディアと行動力が沸くという効果があります。客観的には、その効果が利息の負担の増加以上の経済的な効果となって跳ね返ってくる必要があります。
神田昌典365日語録に
「社長にとって最も収益性の高い時間は、紙とペンをもって部屋に閉じこもる時間だ」計画を立てるというのは将来を描くこと、自分で将来を作り出すことだ。
そのためには極めて集中するために都合のいい空間が必要になる。
自室に鍵をかけて、部屋にこもる時間を確保しよう。
と記載があります。社長業とはそういうことだと思います。
さて、短期借入金を長期借入金に借り換えるために金融機関と交渉するにあたってのポイントとしては、「自社の業績がよく、充分な担保がある」ことですが、なかなかその様な好業績の会社ばかりではありません。
しかし、好業績でなくても、事業計画書を作成して金融機関に「業績不振でも、資金繰りさえ安定すれば、会社が将来にわたって存続する可能性が高いこと」を提示できれば、借り換えが認められる可能性は高いのです。
この場合の事業計画書は通り一遍のものではなく、
(1)今後の回復(増収)策。
(2)(1)が実現する根拠。
(3)成功への経営者の情熱。
を具体的に盛り込む必要があります。
弊社では、この具体的に提示する方法として、「SWOT分析」を行っています。
「SWOT分析」とは、自社についての内部分析と外部分析を網羅したもので、自社及び事業内容などを客観的に説明するのに適したものです。
具体的には、
S(自社内部の強み)
W(自社内部の弱み)
O(自社外部の自社事業に関する事業機会)
T(自社外部の脅威)
難しく考える必要はありません。箇条書きで列挙するだけでも良いのです。
ただし、全体のロジックがあっている必要があります。
この分析から、
(1)自社の強みを活かし、
(2)自社の弱みを把握した上で、どの要にその弱みを補うのか。
(3)なぜ、今、この事業を行うのか。行なう上で何が有利(追い風)なのか。
(4)逆風は何か、どのように補うのか。
を網羅してあれば、客観的に把握し、説明できるようになります。
まずは、やってみましょう。融資以外でも自社の事業計画をつくる場合、戦略を練る場合、とても有効です。
2007年9月7日