■業績把握のステップ1.
経営判断の材料となる『業績の縦切り』について。
(質問1)
あなたの会社の業績が悪いのは、なぜでしょうか?
―こう質問されても、分からないですよね?
では、こういう質問ではいかがでしょう?
(質問2)
業績が悪い部分は、どこでしょうか?
―これなら、答えられるのではありませんか?
「社長の仕事」は、経営判断することです。
でも、経営判断をするための材料がなければ、判断できません・・・。
全体を見ることも重要ですが、それぞれの部分が見えることが重要です。
部分ごとに見えれば、原因や対策も分かります。
たとえば飲食業の場合は、
・時間帯ごとの業績(ランチ、ディナー、貸切宴会など)
・提供サービスごとの業績(ドリンク、フード、コースなど)
・お客様の属性ごとの業績(リピーター、新規客、団体など)
とそれぞれの部分で見ると、
業績や来客傾向の見え方はまったくちがってきます。
部分ごとの業績(現状)が把握できれば、原因も分かります。
原因が分かれば、対策も打ちやすくなります。
なんとなく業績が良い(笑)
なんとなく業績が悪い(泣)
というモヤ~っとした状態はなくなります。
この部分ごとに業績(現状)を見えるように、
「縦切り」で業績把握をすることが重要です。
この縦切りにより、利益まで縦切りで見えるようになると、
「売上高は大きいけど、赤字のA部門」
(→コストかかり過ぎだな。。。)
「売上は普通だが、利益が一番大きいB部門」
(→意外と、パフォーマンスが良いのだな!)
「売上高は小さいが、利益もほどほどのC部門」
(→意外と貢献しているんだな。)
など、業績の見え方が深く見える様になります。
これに「将来性」という視点で見てみると、
また違った見え方になってきます。
例えば・・・
「今は業績は良いが、将来は悪化するであろう○○部門」
(→固定費の削減や撤退を考えて今後を見守らなければ~)
「今は業績が悪いが、将来は上昇するであろう△△部門」
(→人材の確保育成や設備を揃えるなどの準備が必要だな~)
などなど。
縦切りで業績が見えるようになると、
「経営判断の材料」として、現状把握し次の打ち手を考えることができます。
また、データとしてハッキリ見えるので会議でも活用できます。
この「縦切りで業績を把握する」のは難しいことではありません。
むしろ、実態をより深く把握するためには
どのような縦切り(部門分け)をしたらよいか!?
という切り口の根拠を検討することが大事です。
どの会社も【自社なりの部門の切り口】があるハズです。
経営は難しいものだと思わせている・・・。
それは、陰謀なのです(笑)
自社の業務内容を紙に書き出してみて、
自分が把握したい業績の切り口(=縦切り)を
最低3つ以上列挙してみては如何でしょうか。
お店ごと、商品ごと、サービスごと、担当者ごと、時間帯ごとなど、
考えられる切り口は多ければ多いほど良いです。
必ず、見えてくるものがあるハズです。
○この部門の業績が、どうなっているのか興味がわいてきた!
○この部門は、将来伸びそうだなという予感がしてきた!
○この部門のコスト(人件費など)は、多すぎだと気づいた。
○この部門の事を考えるとワクワクする。
などの実感が掴めそうならば、GOODです!!
この『縦切り』のステップは1番大事です。
ここを深くかみしめて下さい。
悩んでしまうときは、ご質問頂けたらと思います。
2023年8月22日