社長さんとの意志疎通
蛭田事務所(現 税理士法人経営支援)では、相変わらず人材を募集中です。
新任の従業員さんが入ったとき、(または採用の面接の際)に、必ずお話することがあります。
分かりやすく理解していただくために、たとえ話にしてお話しています。
(以下、そのたとえ話です)
私は正常な血糖値指数やガンマGTPの数値を知りません。
幸いなことに、大きな病気もしていません。現在まで健康そのものです。
健康診断の結果を聞いたときに、正常値について説明を受けた事はありますが、覚えてません。
たぶん、今の自分は健康なので、差し迫って重要なことではないからだと思います。
(そろそろ、30代後半にさしかかった私も、そんなことは言っていられなくなりそうですが。。。)
でも、あるとき健康でなくなったときはどうでしょうか?
病院で検査後、事務的なお医者さんだったら、
「蛭田さん、血糖値○○だから気をつけて。」
でおわりでしょう。そう言われても、それだけでは意味が伝わってきません。
親切なお医者さんであれば、
「蛭田さん、血糖値の正常値は○から○です。
蛭田さんの血糖値は今回○で、正常値を○だけ超えてます。ちなみに、昨年の検査時の数値は○です。
昨年より○○ですね~。」
と言われると、よく理解できます。
社長さんにとっての決算書の意味や数字の流れは、私たち一人一人にとっての血糖値と同じかも知れません。
結果だけを無味乾燥にお伝えしても(今期は○円の黒字(赤字)ですよ~。だけでは)意味も伝わりませんし、興味も沸きませんよね。
私達はついつい、自分の思考過程を一生懸命説明しようとします。
(これでは、自分を分かって!という表現と同じですね。)
しかし、人は一人一人、「立ち位置」、「前提知識」、「合わせている焦点」、「価値観」などが異なるために伝わりません。
簿記の勉強会になっても、仕訳で説明しても伝わるハズがありません。
まずは、社長さんが何を成し遂げたいのか、何に価値観を置いているのか、何が心配なのか、の「前提」、「焦点」、「価値観」を考慮する「想像力」、次に、社長さんに、現状の数字の動きをより深く理解してもらう為に必要な「表現力」が必要だと思います。
上記2点は磨く事が可能です。
今後、お互いトレーニングして行きましょう。
2007年5月21日