「費用対効果」と「継続性」 中小企業経営に絶対必要なもの
企業が“継続して”、“成長発展”するためには、何が必要でしょうか?
「ヒト、モノ、カネ、情報」とよく言われます。
では、それ以外では何があるでしょう?
それは、「考え方」だと思います。
更に言えば、「根拠のある考え」。
思いつきも重要ですが、何でその方法を選択したのか。
何でその方法を選択しなかったのか。というその「根拠」が明確であれば、たとえその判断が間違っていたとしても、軌道修正はいくらでも可能です。
繰り返して言います。
根拠のある経営判断であれば、間違っていたとしても軌道修正はいくらでも可能です。
なぜならば、その「判断の根拠の定義」を見直せばよいだけだからです。
ある社長が、ある根拠に基づいて経営決断をしたとします。
ところが、思ったような効果が出なかった。
経営判断の根拠がない場合、右往左往するか付け焼刃の対策に陥りがちですが、経営判断の根拠がある場合は、根拠を見直すのです。根拠の違った面が見えてくるはずです。
今回は、その「根拠」として、企業が“継続して”、“成長発展”するために直面する決断の基準として、「費用対効果(コストパフォーマンス)」と「継続性」をあげたいと思います。
企業活動は費用をかけて、費用以上の利益を獲得すること。が命題です。
企業活動にかかる経費の意味合いを考える必要があります。
無駄な経費はかけず、必要な経費についてはしっかりかけるスタンスが重要です。
本来、重要な材料費や人件費を少しばかり節約したばかりに、商品力が落ちてしまったり、優秀な人材が出て行ってしまえば、意味がありません。
また、企業経営は、博打ではありません。
感やなんとなく、でうまく行ったとしても長続きはしません。
時間軸に当てはめて考えると、たとえ今、経費に対しての利益が上がらなくても、後々利益が上がってくると見込まれるところはキッチリ経費をかける必要があります。
例えば、従業員教育や広告費がそうでしょう。
いきなり効果があがる人材や広告はありませんね。
昨今の企業不祥事は、この継続性の考え方が欠落しているのが原因と思います。
商品の不備を隠すことによって、一時的には利益を享受できたとしても長い目で考えたときはどうでしょうか?一時、ものすごい利益が出たとしても3年後は大損失ではとても残念な結果です。
特に中小企業の場合は、今だけが良ければよいのではありません。
それこそ、ある中小企業によっては、成長よりも継続して安定する方が重要な会社もあることでしょう。
この「費用対効果」はどうか、「継続性」はどうか。
この2つの点を考慮して、経営判断すると、また違った根拠が見えてくるのではないでしょうか?
2007年8月31日