社員がやりがいを感じる「ビジョン」を作ろう!
昨日のブログで「社員が感じる働きがいは?」を記載しました。
その後、これに関連する内容を多く目にしたので、追加で記載します。
日経ベンチャーの10月号で、無添加化粧品のファンケル名誉会長の池森賢二氏の談話から、「出世意欲の強い社員が少なくなった」という内容です。
「昔に比べて、出世意欲の強い社員が少なくなったなと感じています。出世よりも家庭が大事で、そこそこの生活ができれる給料がもらえれば十分と考えている。
もっと恐ろしいのは、課長などのマネージャー職に引き上げると精神的に潰れてしまい、ヒラに戻して欲しいという人もいるということです。
社員と話してみると会社の将来に危機感を持ち、問題点も適格につかんでいます。頭はいいんです。でも、自分が率先して何かをするということが弱い。」
と述べられています。
その上で、経営者が身につけておくべき事は、
「社員に夢を与えることだと思います。足元だけ見て働くその日暮らしではなく、社員が5年先、10年先まで安心して働けるようにするのが社長の役目です。
社員に夢を与えられない社長なら、去った方がいいと考えています。
単に売上を拡大しようというのは、夢とはいいません。」
と言い切っています。
別のコラムに組織運営について書かれていました。
「トップからの明確な提示(トップダウン)」と「社員の主体的な経営判断への参画(ボトムアップ)」の両方が欠かせない。とあります。
この両方のバランスが大事だと思います。
このコラムの続きに、「最も重要なトップダウンの昨日、ビジョンの明示です。会社が向かうべき方向を決めるのは、経営トップが担当すべき役割であり、社員による議論の対象とはすべきではありません。船の行き先は乗る前から決まっているのであり、どこへ行くかを乗組員と相談し始めると迷走します。それだけにビジョンを作ることは重要なのです。社員は経営者や会社についてくるのではなく、共感するビジョンのために組織に残るのです。」と。
その代わり、ビジョンが明確である暁には、そのビジョン達成のための戦術はボトムアップで、そのビジョンに共感してもらえるメンバーが本気で取り組んでくれるようになると締めくくっています。
よく言われることに、社長さんが現場の仕事、雑務で忙しい会社は伸びないと言われています。
神田昌典365語録に
「社長にとって最も収益性の高い時間は、紙とペンをもって部屋に閉じこもる時間」
解説
計画を立てるというのは将来を描くこと、自分で将来を作り出すことだ。
そのためには極めて集中するために都合のいい空間が必要になる。
自室に鍵をかけて、部屋にこもる時間を確保しよう。
中小企業の社長さんは、現場での業務があり中々難しいでしょうが、勇気を出して、一日または半日、じっくり自社の行方、社員の夢について考えてみましょう。
2007年10月2日