目標の「単位」
私は顧問先さんがお店を開くとき、その予定地に同行するようにしています。
どのような立地か?
通行量は多いか少ないか?
どのような人種が多いのか?
場所が業態に合っているか?
家賃は割高か割安か?
やはり、自分の目で見て確認したいからという意味もあります。
また、出店する場所に同行させていただいて、夢を共有したいという思いもあります。
そして、融資を受ける際の事業計画書にも関係してきます。
「お店の立地とターゲットとする客層の関係」
「単価の合理性」
「お店のスタイル」など
事業計画の「売上計画」に大きく影響するからです。
よい立地だと、社長さんも気持ちが盛り上がってきます!
お客さんが大勢入ってくるイメージが浮かぶのでしょう。
それは、とても良いことです。
しかし・・・
○よい立地だと家賃も高い
○よい立地だと内装にも凝りたくなる
○その結果、初期投資額と固定費が高くなる
○初期投資額と固定費が高くなると、必要売上高も高くなる
よい立地だと、気持ちは盛り上がります。しかし・・・
よい面(好立地)とわるい面(必要売上があがる)を勘案して判断する必要があります。
例えば・・・
家賃が100万円、返済が50万円、その他固定費が400万円、粗利益が70%
計算すると、必要売上高は785万円になります。
(100+50+400)÷70%=785万円
しかし、「必要売上高が○○円」と言われても、なかなか実感できないものです。
(よくある光景)
蛭田:「社長、ここを借りて内装費○○円だとすると、借入は○○円になりますね。
すると月々の返済は50万円になります。
そして、固定費は400万円かかります。
計算すると、必要売上高は785万円になりますよ!!!」
社長は気持ちが高まっていますから・・・
社長:「785万円? 大丈夫、行けるよ!!!」
そこで、私は必要客数など具体的な「単位」で表現してみます。
「平均客単価は7,000円ですから、1ヶ月で1,120人の来客が必要です」
「1ヶ月の営業日数を25日とすると、1日必要来客数は45人です」
「週末は平日の125%とすると、平日は40人、週末は50人の来客が必要です」
このように、具体的な客数で表現してみます。
すると、改めて冷静になる社長さんが多いのです!!!
「必要売上高○○円」と言われても、なかなかピン!と来ないものです。
具体的な「単位」で実感してみて、行けるかどうかを判断して頂くようにしています。
このように、事業計画などで目標売上をたてるときは、金額で表現するだけでは実感できません。
客数・個数・量など、実態に合った「単位」で表現したほうがシックリしませんか?
「目標売上○○円!」よりも、「目標来客○○人!」の方がシックリきます。
是非、事業計画や目標の「単位」を円だけでなく、実態に合った「単位」で表現してみてください。
2012年3月30日