景気の変わり目に行なう事!
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
今年は、いろいろ変化がありそうですね。
安倍政権になり、施策もいろいろ発表されています。
株価や為替も大きく動いていますね。
新聞や報道を見ていると、何やら景気が上向いてくると急かされているようです。
わが社も乗り遅れてはいけない!と焦ってしまいそうです。
しかし、まずは足元をキチンと固めましょう!
■融資の環境が変わる!
今年の3月で、中小企業金融円滑化法が終了します。
麻生太郎氏(副総理兼財務・金融・デフレ脱却円高対策担当大臣)は、
期限切れを迎える中小企業金融円滑化法について、「再々延長はない」と述べました。
金融円滑化法に期限が切れた後はどうなるのでしょうか?
安心して良いのは、期限後も金融機関の対応は変わらないとの事です。
参考:金融庁のページ↓
http://www.fsa.go.jp/policy/chusho/enkatu/danwa121101.pdf
この発表の中で、金融機関の役割として以下の記載があります。
「金融機関が、貸付条件の変更等や円滑な資金供給に努めるべきということは、
円滑化法の期限到来後においても何ら変わりません。」
と書かれています。
しかし、安心してばかりはいられません!
「個々の借り手の経営改善にどのように取り組んでいるのか、 検査・監督において、従来以上に光を当てます。」
という記載もあるのです!!!
■昨年からの変化
一昨年までは、金融円滑化法は、スムーズに適用を受けることができました。
「金融円滑化法の適用を受けたい」と言うだけでリスケジュールができました。
しかし、昨年から【根拠のある経営改善計画】がないと、通り難くなりました。
これからこの傾向は更に顕著になってくると思います。
■「原因」と「結果」の法則
これからは、法律に守られて金融機関と折衝することは期待できません。
金融機関に、キチンと「自社の過去と未来」の説明ができ、
そして、金融機関から自律した経営ができていると認められる必要があります。
○「自社の過去の説明」とは、過去の実績の報告です。
業績が下がっている場合は、下がった部分(=結果)を明確にする。
そして、その結果となった原因を明確にします。
○「自社の未来の説明」とは、これからの先の計画です。
過去の結果と原因を踏まえた上で、今後はこのような施策を講じます。
その結果、○年後にはこのような業績を目指しますという計画です。
いわば、次の3段階が必要です。
(1) 業績の変化が把握できている
(2) 変化の原因が理解できている
(3) 原因に対する対策方法も見えている
■金融機関は企業をこう見ている!
上記の3段階ができたら、「経営計画」として説明できる必要があります。
その経営計画は、「算数」と「国語」で作成します。
つまり、○年後にはこのような業績を目指します。
その為には、このような理由から、このような行動をします。
このように、「数字」と「行動」での経営計画で説明します。
これが「自律的な経営」です。
金融機関は、自律的な経営ができていたら合格点を出します。
(経営計画は数字だけではダメです。
数字の根拠と、その数字を達成するための行動計画が必要なのです。
私はよく言うのですが、事業計画には「算数」と「国語」が必要なのです。)
その後は、この経営計画通りの業績改善の結果が出れば問題ありません。
計画通りの100%の結果でなくて良いのです。
経営改善の努力の結果が見えてきたら充分です。
金融機関が重視するのは、この自律的な経営ができているかどうかです。
まさに、経営の「原因と結果の関係」が理解できているかが重要なのです。
■これができたら、金融機関からの審査も大丈夫!
このように、金融機関が求める「経営改善の取り組み姿勢」は、難しくありません。
私生活の様々な活動を思い出して下さい。
行き当たりバッタリな活動は、他の人に説明できませんね。
見込みを立てて、実行してみて、その結果を振り返り、そして改善した活動は、
その思いや過程、結果についての反省などを他の人に語れると思います。
企業活動も同じです。
計画を立てて、実行して、その結果を振り返り、対策をする。
そして、対策をした上での計画をたてて、実行する。
この繰り返しです。
いわゆるPDCAを行うことです!
※P(計画)→D(実行)→C(検証)→A(改善)
私生活の活動であるスポーツや釣りなどで経験したことがあるはずです。
PDCAで行うと、活動を他の人に説明もできるようになります。
自分でも振り返りができるので、上達も早くなりますね。
金融機関からの業績改善の評価も高くなります。
今年こそは、PDCAで自律的な経営を目指してみましょう!
2013年1月21日