目標設定-現状の認識を共有-
暑い日が続きますね。夏休みはいかがでしたでしょうか?
今回は、目標設定のコツについて、記載します。
夏休み明けという事もあり、軽く読めるように記載します。
御社には、目標があるでしょうか?
目標は、目的(長期目標)とも、予算(短期目標)とも、目標売上高、目標利益、目標資金繰りと、複数のものがあると思います。
自社の存在意義、社会的意義、長期目標になると「企業理念」になると思いますが、
今回は、もう少し短期的な、目標の設定のコツについて、記載します。
さて、目標といえば、会社でなくても、個人的にも目標があると思います。
禁煙やダイエットも目標です。資格に合格するというのも目標です。
しかしながら、目標は掲げていても、その目標を掲げた理由(根拠、動機)は明確になっているでしょうか?
個人的な目標なら、その目標を掲げた時点での意気込み、根拠が理由ですね。
しかしながら、会社は組織的な生き物です。
会社にとっての目標は、掲げていたとしても、全社的にアナウンスしていたとしても、その目標の根拠、意味を全社員で認識していないケースが多々あるように見受けられます。
従業員さんにとって見れば、社長や上司からの命令だから・・・となっているケースも多いのではないでしょうか?
その目標の根拠を全社員で認識しなければ、モチベーションが全く違ったものになると思いませんか?
会社と従業員の関係で言えば、会社の目標と従業員の目標が全く違っていたりするケースが多いですよね。
例えば、会社としては、能力給を導入して従業員のやる気を促すつもりが、従業員にとって見れば、安定した給与がもらえていればそれで充分だったり・・・
また、会社の資金繰りが苦しく、あと5%の売上増加が達成されれば、事業の継続が可能だ、ここぞという時に、従業員さんは呑気に有給を使い、リゾートしていたり・・・
これでは、全社一丸となれば乗り切れるハズの壁も乗り切れませんね。
まずは、現状の認識を共有しましょう!
その後に、目標を設定しましょう。
心理学的になりますが、人間は本来、苦しい事から逃げる心理が働いているといいます。
自然に、快楽、楽な方向へと行動してしまうそうです。
しかし、そのような性質を持つ人間が
何故ダイエットや禁煙をするのでしょうか?
資格取得の為に、苦しい勉強をするのでしょうか?
それは、短期的な苦痛よりも、その先にある快楽(=目標を達成したときの達成感)が大きいから我慢するのですよね?
会社も同じだと思います。
その認識を全社員で共通認識できるようになれば、パフォーマンスは上がってくるでしょう。
その為、目標達成のためには、何故、その目標達成が必要なのかを明示できなければなりません。
ここで、現状の認識が共有化されているか否かが大きく作用します。
社長さんが、売上目標10億円だ!!と言っても、その根拠がハッキリしていなければ、人は動きません。
やはり、現時点での、会社の情報開示が必要と思います。
その上で、目標達成のためには、具体的にどのような行動が必要かを説くのです。
もう一つ、目標が達成できた暁には、どうなるのか?
達成できなかった場合は、どうなるのか?
まで明示できれば、従業員さんの脳の中で、自然に、苦しむ事なく、目標達成に向けた行動も向かうハズです。
この場合、目標達成の過程において、現在の目標と実際との比較を随時報告する必要があります。
ゴールの見えないマラソンほど辛いものはありません。
このシステムを我々は、PDCAと読んでいます。
P(プラン)-D(実行)-C(チェック)-A(修正)
計画を練り、実行し、過程の結果を見て、軌道修正を加えてゆく。
この作業が必要になってくると考えております。
蛭田税理士事務所では、通常の税理士業務に留まらず、上記のPDCAサイクルを御社とご一緒に実行をするお手伝いをしております。
2006年8月21日