実効税率について 企業によって税率(税額)が変わる?
皆さん、実効税率ってよく聞くと思います。
約40%だと巷で言われていますね。しかし、中小企業の場合は違います。
実効税率については、こちらで記載していますので、お読みいただけたらと思います。
会社(法人)の実効税率の計算は、
{法人税率×(1+住民税率)+事業税率}÷(1+事業税率)
となります。
なぜ、こんなややこしい算式になっているかと言えば、法人税と法人住民税は損金不算入なのに、事業税は支払ったときに損金算入だからです。従って、上記算式では事業税を除く形になっているのです。
くどいですが、私が繰り返しこのブログでも記載しているのは、実効税率は利益額や会社の規模によって率が変わってくる!という事です。
中小企業の場合は、軽減税率という税率があります。
(法人税の場合、資本金が1億円以下の法人の税率は所得金額が800万円以下の部分に対して22%です。その他は30%。)
この軽減税率を考慮すると約30%になります。
また、会社には、良い節税と悪い節税があるという事です。
悪い節税とは、脱税はもちろんですが、業績の見栄えが悪くなるだけの節税です。
会社の決算書は、大事にしまっておくだけのものではありません。
融資を申し込む時は、当然、金融機関に提出しなければなりません。
新規取引先から、決算書の提示を求められるときもあるでしょう。
また、合併などの場合も同じくです。
この決算所を外部に見せる必要があるから、時によっては見栄えが良くないといけないのです。(当然、中身も同じです。見栄えだけだと粉飾になりますから。)
ここで、納税を費用(コスト)と考えてみてください。
例えば、大赤字の会社は融資を受けづらいですよね。
しかし、いくらかの納税コストを支払っている会社の場合は、比較的、有利な条件で融資を受けることができます。
30%の税金を大きいと見るか否かは、その会社ごとの状況によると思います。
その上でどのような判断をするかが重要です。
大赤字になっている会社とは、新規の取引も結んでもらえません。
事業はコストパフォーマンスだと思います。
納税をしてもそれ以上のパフォーマンス(新規取引や資金調達)が可能であれば、その納税は資金上、活きた納税(コスト)になると思います。
悪い節税をしていて、必要な資金調達ができなくなってしまわないように気をつけましょう。
追伸
良い節税も当然あります。
知らない故の、もったいないことはやめましょう。
2007年3月26日