いきなり、税務署がやって来たら!?
今は税務調査のシーズン真っ盛りです!
税理士仲間にハナシを聞くとみんな、税務調査の対応で忙しいと言っています。
(ちなみに、蛭田事務所(現 税理士法人経営支援)は書面添付を行なっているので税務調査はほとんどありません)
さて、税務調査は通常1~2週間前に税務署から連絡が入ります。
「税務調査に行きたいのですが、○日はご都合はどうですか?」
しかし、何の連絡もなく、いきなり調査官がやってくることもあるのです。
朝、ドアをノックされて、ドアを開けると税務調査官が立っているのです。
これは「無予告調査」と呼ばれています。
■「無予告調査」とは!?
無予告調査はどの程度行われているのでしょうか?
国税庁の発表によると、税務調査を行ったうち
「法人の約1割、個人事業主の約2割が無予告調査」と公表されています。
かなり高い確率で無予告調査が行われているのです。
事前の連絡がない税務調査がなぜ行われるのでしょうか?
実際は、飲食店などの現金商売の場合に多く無予告調査が行なわれます。
事前に税務調査の連絡をしてしまうと、タイムリーな現金の取り扱いが
把握できないと考えているからです。
しかし一方で、現金を取り扱っていない会社にも無予告調査が行われています。
税務署が持っている情報から、「何かあやしい」「事前の連絡をすると
税務調査がうまくいかない可能性が高い」と判断されると、無予告調査になるわけです。
■「無予告調査の対処法」
残念ながら、無予告調査は法律的にも認められています。
だから、税務調査官が突然会社に来たら、その場で税務調査を
受けなければならないと考えがちです。
しかし、実はそうではありません。法律的には・・・
税務調査を受ける義務(受忍義務)はあるが、日時までは拘束されない。
「税務調査をします」と突然調査官が来ても、「他の日時にしてください」
というのは「拒否」ではないため可能です。
ここで、いきなり調査官が来た場合の対処法を書いておきます。
(1)会社内に入れない
「税理士に連絡しますのでそのままで少々お待ち下さい」
といって、社外で待ってもらいましょう。
そして、税理士と連絡が取れたら、改めて税理士立ち会いのもとで
調査を受ける旨を税務調査官に伝えましょう。
税理士から伝えてもらうのがベストですね。
(税理士と連絡が取れない場合は、次の(2)を参照ください)
(2)今日は予定があり税務調査を受けられない旨を伝える
「今日は今から別の予定が入って無理なのです」
今すぐ税務調査を受ける義務はないのです。
だから、今日は予定がある旨を伝えることが得策です。
後日、改めて税理士立ち会いのもとで調査を受けましょう。
(3)次の調査予定を決める
「来週であれば○〇日が大丈夫なのですが」
税務調査を嫌がっているのではなく、ただ日程を変えて欲しいのだ
という主旨を強調しましょう。
後日、改めて税理士立ち会いのもとで調査を受けましょう。
実際、無予告調査をそのまま受けてしまうことで、トラブルになるケースが多くあります。
調査官は実態を把握しようと、レジや金庫を見たがり、トラブルになるのです。
無予告調査をその場で受けてトラブルにならよう、この3つの対応方法を参考にしてくださいね。
2012年10月12日